札幌医科大学 地域医療総合医学講座

自分の写真
地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2012年2月17日金曜日

シネマ・メディスン

2月17日午後、NBMの授業の一環として映画を用いた教育を試みた。

今回は「ドクター」というウイリアム・ハート主演映画の開始から60分間分を観てもらった。(恵まれた家庭と高い名声を誇る心臓外科医が、突然の病に倒れることで一転、一人の無力な患者になる。患者になってはじめて気づく事務的で冷たい病院システムや医師の態度。家族との頼りない絆。そんな状況の中で一人格闘を続ける・・・)。

その後、映画を観て感じたことを小グループに分かれで話し合って貰った。病気にならないと反省しない医師のあり方や違和感のある病名告知のあり方等、たくさんの指摘があった。123分すべてを見たいという意見も多くあった。

休憩を挟んで60分間、まとめの授業をして締めくくった。

今年度はNBMの5回の授業を通じて、患者さんの話を聴いて本当に素晴らしい体験をすることができた、等の好意的な意見が多く寄せられた。生物医学的・科学的な側面だけでなく、物語も大切にしたいという気持ちを抱くようになったようだ。学生各自が様々な気づきを書き綴っている。

二人に一人が映画の続きを見たいと綴っていた。講義直後に、DVDを貸してほしいという学生も現れた。これまでの教育の成果が現れたのか、若者の持つ潜在能力の高さなのか。若者に期待したい!(山本和利)