札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年12月12日日曜日

FLATランチョン勉強会:救急のCAB

12月10日、特別推薦学生(FLAT)を対象にランチョンセミナー勉強会に参加した。7名が参加。河本一彦助教が「救急医療のABC」の講義を行った。

まず救急医療と災害時医療の違いを学生に尋ねた。参加した学生は心肺蘇生術の実習を既に受けていた。導入として北米型救急救命室(福井県立病院)のビデオを供覧した。外傷患者が搬入されてきた。高い所から落ちたのに痛みを訴えない患者。実はくも膜下出血であった。トイレの前で突然意識消失した患者。冷や汗を見て、低血糖発作を疑う。8時間ごとの交代勤務が必要。家庭を大事にする医師を紹介。

2005年4月25日に起こったJR尼崎脱線事故を紹介。その写真から感じることを述べてもらった。7両編成なのに6両しか映っていない。(1両はマンションの地下に埋まっていた!)トリアージ(ふるい分けをする)。沢山の被害者がいる。受け入れが大変。

NPO大阪ライフサポート協会のサンプルムービーDVDを供覧。「生きている状態」とは?心臓が動いている。呼吸している。(空気の通り道が必要)
ポイント; 2010年からABCからCABに変わった。「あえぎ呼吸。しゃくりあげるようなとぎれとぎれの呼吸」をみたら心臓マッサージをする。胸骨圧迫 100回以上/分が大事。数曲聴いてもらう。ドラえもんの歌が100/分、「勝手にシンドバッド」は140回/分なので早すぎるので駄目。(心臓拍出量を確保できないから)。「いい日旅立ち」は110回/分、歌詞がよくない?
救命の連鎖(Chain of Survival)が大事:迅速な119番、迅速な心肺蘇生法、迅速な除細動、迅速な高度救命処置。

ユーモアを交えた楽しい講義を楽しんだ。(山本和利)