『ジョニー・マッド・ドッグ』(ジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督:フランス 2007年)という映画を観た。
20世紀末のアフリカ・リベリア共和国の実話を基にしている。誘拐されて反政府ゲリラとされ、麻薬によって精神を破壊され、破壊行為・殺戮を繰り返してゆく様子は、まるでドミュメンタリー映画であるかのような迫力がある。
救いのない少年兵の姿に怒りを覚えるが、その背景には部族間抗争・天然資源の争奪・権力抗争など西洋や大人の欲望が絡んでいる。
少年兵とは対照的にもう一人の主役である少女の行動に救いがある。映画では映像的にも少年と少女が対比して描かれている。
現在のリベリア共和国は女性大統領を選出し、新たな一歩を踏み出しているという。それには女性の働きが大きいという。男達よ、仕事ばかりせず、平和のために立ち上がれ!(山本和利)