札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年12月19日日曜日

認知症・BPSDの今

12月18日、札幌市内のパミールで行われた北海道BSAP研究会の講演会「認知症・BPSDの今」を拝聴した。

はじめは、砂川市立病院の内海久美子先生の講演知症におけるネットワーク構築の実践」。
院内、地域の医療機関、地域社会資源、地域住民との連携が必要である。

中空知の実情:少子高齢化地域である。診断が難しい。精神科(BSAPの治療)、神経内科(神経症状を伴う診断)、脳外科(脳血管性の鑑別評価、水頭症の治療)、臨床心理士、放射線技師(MRI,SPECTの画像解析)、精神福祉士等の協働。認知症の62.5%がアルツハイマー病であった。初診の診断が2回目で変更になることがある。

医師会から34の医療機関が参加してネットワークを形成。ケアマネジャーとのネットワーク(双方向型情報交換):認知症知識の普及に貢献。かかりつけ医との連絡。地域との窓口(ソーシャルワーカー);在宅支援の必要性、社会福祉援助、病状の地域で把握。認知症を支える会:家族への支援、介護者への支援、かかりつけ医への支援。市民フォーラムの開催(250-500名が参加)。認知症社会資源マップの作成(紙版、インターネット版)。ケアスタッフ講演会、ケアスタッフ研修会。事例研修。介護者や専門職のサポート。北海道認知症研究会を設立。地域住民参加型支援活動。ボランティアに求めるもの:患者玄関先での挨拶、話し相手となってもらうこと。ボランティアの会「ポッケ」の会が立ちあがった。

後半、「認知症ケアネットワークの必要性」、「BPSDの治療」の講演があった。詳細は略す。
砂川市立病院で精力的に問題解決に取り組んでおり、一般の健康問題への取り組みに参考になった。(山本和利)