札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年12月20日月曜日

高野山訪問記


12月19日、自治医大の同級生廣内幸雄院長が赴任している和歌山県高野山病院を訪問した。翌日、和歌山県立医科大学に地域医療の講義で呼ばれていた(今回が3回目)ので、和歌山に来る最後のチャンスと思い、思い切って伺うことにした。

朝8:00家を出発。関西空港に12:25着。廣内先生が直々に出迎えをしてくれた。先生の車で高野山へ向う(約90分)。途中、華岡青洲の春林軒塾の跡地「青洲の里」を訪ねる。1804年に世界で初めて全身麻酔による乳がん手術を施行ところである。1年生に医学史の授業で教えていたので、一度は訪ねてみたかったところである。



S状の山道をしばらくゆくと高野山の入り口に到着。そこに「大門」があり、記念写真撮影。そして総本山金剛峯寺を拝観。廣内先生の顔パスで拝観コースを行く。顔見知りの人たちから次々に挨拶をされる。高野山に来て30年ということでこの町では知らない人はいないようだ。その後、弘法大師が安置されている奥ノ院へ。そこで織田家、豊臣家、徳川家、等の墓にお参りをする。歩くだけでもかなり疲れる広さである。

最後、役場の裏手にある高野山病院を見学。2階建で現在は常勤4名の医師が勤務。入院患者は減少傾向にあるが、観光客への配慮もあり、簡単には縮小とはいかないということらしい。院長になっても月6日の当直があるという。事務の方からコーヒーとチョコレートを出され、一息入れる。

宿は病院近くの宿坊「一乗院」。若い僧侶の案内で部屋に通される。個室には炬燵が用意され、ミカンとセンベイが乗っている。そこへ抹茶と甘い和菓子のサービス。夕食までポンカンが浮いた湯船で入浴を一人楽しむ。BS放送が見られる。室内からインターネットにも接続できる。チョットしたホテルより高級である。

夕食は宿坊の精進料理を廣内先生と楽しむ。アルコール可である。男性の給師が物珍しい。オーストラリアの4年生大学卒業後に方向転換した男性もいた。

翌日、6:10本堂での勤行に参加。冷とした空気の中、読経が響き渡る。弘法大師の教えは「今を充実して生きよ」ということだ。朝食後、廣内先生に和歌山医大に送っていただく。途中、密教美術を見学させていただく。感謝、感謝。(山本和利)