札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2011年12月2日金曜日

激動予測

『激動予測』(ジョージ・フリードマン著、早川書房、2011年)を読んでみた。前回の著作は100年後の予測であったが、今回は10年後の予測だそうだ。

要旨は次のようになる。米国は1991年のソ連崩壊を受け、その圧倒的な軍事力と経済力をもって、意図せずして世界帝国になった。米国の力の中核をなしているのは経済である。その経済力を背後で支えているのが軍事力。米国大統領の指揮下で力による秩序の実現を目指す。そのためには、各地域の勢力均衡を図り、新しい同盟関係や国際機構を構築することになろう。米国は帝国になったがために、共和制の存続を脅かされている。

大陸ごとに米国がこれからの10年間にどのような戦略でゆくべきかが分析されている。さすが「影のCIA」と言われるだけあって、視点は世界平和や庶民のことはお構いなく、結局、米国が生き残るためにどうすべきかが書かれている。誠実で指導力のある大統領の指揮の下で、国民がしっかりと監視していかねければいけないという総括になっている。ないもの強請りのような気がするが・・・。(山本和利)