札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2012年3月7日水曜日

14歳のための時間論

『14歳のための時間論』(佐治 晴夫著、春秋社、2011年)を読んでみた。

著者は、量子論に基づく宇宙創生理論{ゆらぎ}研究の第一人者である。本書は『14歳のための物理学』の姉妹編だそうだ。

こども向けに1週間で時間について語るという構成になっている。読みやすい日本語で書かれているが、内容を理解することは難しい。

著者がまとめた時間の本質。
1)「“何ものも存在しない、変化しない”という場合には、時間があるのかないのかを考えることは、難しい」ということ。
2)「宇宙の究極は完全なランダムに向かっている」ということ。
3)「そのランダムに逆らって秩序に向かう営みが、何ものかを規則正しく刻む“リズム”というものであり、それこそが“生きている”ということの証になる」ということ。

最後に「これから」が「これまで」を決める、と書かれている。未来が過去を決めるということ?

本書を読んでも、「時間」について理解が深まったという気持ちにはならないが、「時間」について考える契機にはなるであろう。(山本和利)