札幌医科大学 地域医療総合医学講座

自分の写真
地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2011年7月3日日曜日

論文の書き方ワークショップ

7月2日、札幌で開催された2011年度2回プライマリ・ケア連合学会総会・学術集会で編集委員会主催の論文の書き方ワークショップに参加した。

最初に山本が研究の仕方についての前説をした。
その後、企画責任者の京都大学森本剛氏がミニ・レクチャー。「プレゼンが悪いとよい論文を貶めるが、その反対の悪い論文はどんなにうまいプレゼンをしても救えない。最初の企画が大切である。」

論文の構成は、表題、抄録、緒言、方法、結果、考察、表、図、からなる。
論文を書く順番が大切である。最初に表と図を書く。次いで方法、結果。抄録、緒言、考察の順で書くことが大切。

表について。母集団を書くこと。対象集団が一目瞭然であること。小数点以下の数字は不要。どういう集団を解析したか(脱落の経緯を書く)。表は情報量が多い。図は変化や比較の強調に用いる。

方法の記述で大事なのは「再現性」である。なぜそのエンドポイントを選んだかの理由づけが大事。方法とパラレルな構成で結果を書く。

結果は方法とパラレルな記述にする。そして検証可能な記述をしてから、統計指標を書く。表と図があれば、テキストは不要。ここで他人の論文結果の引用はご法度。

統計指標は平均と中央値。%には件数・分母を書く。サンプル数が20以下なら%は無意味。p値よりも信頼区間を。

抄録では、研究をしたことをアピールする。キーワードを入れる。

緒言と考察とに整合性があることが大切。

考察では、過去の論文との比較をする。診療に与える影響、臨床への解釈を書く。研究の限界を書くことは必須である。結語は、自分のデータからのみ引き出せる内容を書く。

最後に査読者が困る論文。
読みにくい(投稿規定に沿っていない。言葉使いが不統一。)。研究方法がわからない。文章が長い。結論が実際に行った研究内容から離れている。

良い論文をかくためには
・自分で何度も書き直す
・共著者に見てもらう。
・当該の専門家に見てもらう。
・たくさん書いている人に見てもらう。
・臨床疫学者、統計学者に見てもらう。

その後、実際に日本プライマリ・ケア連合学会誌に投稿された論文の初校を4グループに分かれて、問題点と改善策を検討した。各班で5分間成果を発表し、全体討議をした。

沢山の問題点と改善点が出された。大勢の目にさらすことの大切さを再認識した。参加からの評判は上々であり、来年度も企画することになった。(山本和利)