『マークスの山 第一~五話』(髙村薫原作:日本 2011年)というDVDを観た。
北岳で白骨遺体が見つかる。その頃、医療刑務所から若者が出所。その若者が看護婦の家に転がり込む。背中に大きな傷がある。記銘力障害があるようだ。話は変わって、病院長宅に鋏をもった賊が押し入り、その後病院長が自殺。ゼネコン会長とヤクザの癒着。暴力団組員が脳天一撃で目玉が飛び出して殺される。同一凶器による法務省幹部の殺人事件。たくさんの謎が提示されてゆく。
犯人を追う合田警部。スニーカーがトレードマーク。妻は原発反対運動に参加する指導教官を慕っている。若者が「俺はマークス」と電話口で言って第一話は終わる。
回を追うごとに警察と検察の縄張り争いがエスカレートしてゆく。「マークス」とは何か。
児童虐待、権力の腐敗などのテーマが扱われている。本の方が想像力をかき立てるかもしれない。(山本和利)