札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2011年6月25日土曜日

My Back Page

『My Back Page』(山下敦弘監督:日本 2011年)という映画を観た。1960年代後半3年間を描いた映画である。川本三郎による同名ノンフィクション小説を基にしている。

彼の経歴:東京大学法学部に入学。二度目の受験で朝日新聞社に入社。『週刊朝日』編集部を経て『朝日ジャーナル』記者になったが、1971年秋、朝霞自衛官殺害事件で指名手配中の犯人を密かに面会取材。犯人が宮沢賢治について語り、ギター片手にクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの『Have You Ever Seen The Rain?』を歌う姿に接して個人的なシンパシーを持つに至り、アジビラ作成を手伝い、犯人から証拠品を譲り受け、これを焼却した。後日、犯人が逮捕されると川本の行為も露見し、川本も逮捕され、会社を懲戒免職となった。同年、川本は浦和地裁にて懲役10ヶ月、執行猶予2年の有罪判決を受けた。この事件の経緯を映像化したのが本作である。

ジャーリスト役の妻夫木聡と革命家に扮した松山ケンイチが熱演している。『リンダ リンダ リンダ』をとった山下敦弘が監督というのも面白い。

60歳前後の者であれば、自分自身の青春と重ね合わせ、ノスタルジアに浸れるかもしれない。青春とはやり場のない怒りやエネルギーを発散させる場なのであろう。その場は時代によって、改革を目指す学生運動であったり、ロック音楽であったりするのだろう。

学生運動にもビートルズにも乗り遅れた・・・少しさみしい私である。(山本和利)