札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2011年6月10日金曜日

FLAT  ランチョンセミナー

本日はFLAT ランチョンセミナーが行なわれました。
今回は「ディベートを体験してみよう」をテーマにした
シリーズの第1回です。

中高6年間、競技ディベート部に所属していた医学部1年生の
W君からディベートの基本的知識について説明を受けました。
ディベートのお題は
「日本は原子力発電から火力発電に再び転換すべきか」
その後1年生を中心としたチームと4年生を中心としたチームに
別れ、1ヶ月後の本番に向けて資料を集め、想定される議論に対
する答えを準備し、実際の議論に臨みます。

私たち教官に印象的だったのは、こういった参加型のセミナーは
講義に比べ意欲的に取り組め、また個々人の成長度合いが大きく
一昔前の教育スタイルで育ってきた人間からは非常に新鮮でした。

今回は松浦助教のアイデアで医学以外の経験もしてみようと決定
されましたが、実際のディベート競技のように本格的なものでは
なくても、論理だてて説得力のある説明を行う事は、科学者
である医療者には必須の技術であり、若いうちにその片鱗でも
体験できる事は非常に有意義です。
また臨床では非論理的な相手や不条理な事実の説明をする事も
多いのですが、ディベートで筋の通った議論の訓練をする事で、
それらの事態でも落ち着いて説明をする事に役立ちます。

また、競技ディベートのトレーニングを積んだW君の説明は
声のトーン、目線の配り方、テンポなど非常に堂々としたもので
教える側としても参考になりました。

本番でどの様なディベートが展開されるか今から楽しみです。

助教 稲熊 良仁