札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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2013年4月15日月曜日

糖尿病腎症の治療


日本内科学会総会・講演会で東京慈恵医科大学 宇都宮一典先生の講演を拝聴した。

 

糖尿病腎症の生命予後が悪い。病気進展と伴に心血管疾患のリスクが増加する。心血管疾患で死亡する者が20%である。

 

インスリン抵抗性が基盤状態であり、腎症進展要因であることがわかっている。そこで、インスリン抵抗性が関係する血糖値、血圧値、脂質異常に対して早期に治療を開始することが重要である。

 

ACORD研究で、大血管合併症は予防しないが、最小血()管障害は予防することが判明した。

血糖管理の意義はいまだ不明確である。

 

血圧管理では、ACE-Iはがあらゆる段階で腎症進展を予納することを示した。ARBとの併用については議論となっている。

 

脂質管理ではスタチンが有効である。腎臓保護効果があるが、その機序は多面的である。(山本和利)