札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2012年5月5日土曜日

1年生講義 「医学史」

2012年度1年生の「医学史」の講義が始まった。

この講義は昨年度ベスト・ティーチャー賞を頂いたものだ。

今年度も昨年度以上の講義内容にするため

内容を若干変更したが、基本的には同じである。



1年生が、各班4-5人のグループ22班に分かれ、

医学史上の重要な人物や出来事について発表を行う。

制限時間は30分で、15分間の質疑応答を行う。



ここで特徴的なのは、

1班の発表を22班が司会をすることである。

22班は、制限時間の45分全てを取り仕切るのである。

1班の紹介から、発表が終了した後の質疑応答のセッションまで、

22班が全て担当するのである。



もし発表が20分で終わってしまったら、

残りの時間25分を有意義に運営しなければならない。


講義ではまず、

「プレゼンテーションのコツ」として、

効果的なプレゼンテーションの基本の基本を

昨年亡くなったスティーブ・ジョブズのプレゼンを参考に紹介した。


学生諸君にとってはこれまでのプレゼンの常識をくつがえすような

内容だっただろう。

ジョブズのプレゼンが誰も真似できない天才的な才能のたまものではなく、

『圧倒的な」努力を重ねた結果であることも衝撃だっただろう。



この半年間『圧倒的な努力を重ねて』自班の課題に取り組んでほしい。



 翌週は、

『ファシリテーションのコツ』として、

効果的なファシリテーションの基本の基本を紹介した。



学生諸君にとっては馴染みのない言葉・概念であったため

説明には様々な工夫をこらしたが、やはり新しい概念の説明は

なかなか難しい。



学生諸君はこのあと、

班員それぞれのいいところを引き出して、

自班の課題のプレゼンテーションをまとめてほしい。

このまとめる過程で、

班員の能力を引き出し、ひとつの形にするまでをリードして

行く過程がファシリテーションの醍醐味である。



また、45分のセッションをリードするのもファシリテーションの技術である。



 諸君は、これから、好むと好まざるとにかかわらず、

チーム医療の『リーダー』となっていくのであるし、ならざるをえない。

その時、チームの良い所をうまく引き出して、

その時点でできる最高の医療を患者さんに提供できるよう

リード・アシストする能力はあったほうがいいだろう。



 まだ、実感がわかないかもしれないが、

真摯に取り組んでほしい。

 (助教 松浦武志)