札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年9月27日月曜日

秋期キャンプin 幌加内


9月25日、特別推薦学生を対象に秋期キャンプを幌加内町で行った。3年生2名(内山博貴さんと古川亨さん)と1年生7名(男性1名、女性6名)の計9名が参加。河本一彦助教が付き添って札幌駅を電車で9時出発。深川からJRバスで幌加内へ。到着後、付近の蕎麦屋で昼食。集合時間までの間の時間を利用して3班に分かれてカメラを抱えて地域診断に出かける(Photovoice)。

午後は、幌加内町立国保病院院長の百武正樹先生の講演と蕎麦打ち名人小林四郎さんの「日本一の蕎麦の里:蕎麦による幌加内町の町興し」という講演を拝聴。その後。2班に分かれての施設見学。そして、お楽しみの一つせいわ温泉ルオント(フィンランド語で自然という意味)で温泉につかり、夕食を兼ねての懇親会(地元の住民の方々が12名参加し計26名)。山本和利はOSCEの総括者として参加していたため、懇親会から参加。4つのテーブルに分かれて懇談。特別推薦学生でない者が今回半数以上であったのは驚きであった。入学してから地域医療に興味が出たから参加したということらしく、うれしい限りである。来年度は特別推薦学生がたくさん参加できる時期に設定したい。二次会は幌加内らしく蕎麦を食べるということになった。河本一彦助教はその後、深夜1時まで明日の振り返りのための準備。

9月26日。朝、宿舎の周りを散策。病院の近くに郵便局、神社、お寺、中学校、高校(蕎麦打ちが必修)、介護施設、蕎麦屋などが集中している。洋風の建物であるバスターミナルに蕎麦屋、旧国鉄の資料館が入っている。最盛期1万7千人の人口が今は1,700名。きれいな街並みの中、病院近くに廃屋もあり。

8時半から山本和利の司会で、地域診断のまとめとPhotovoiceを発表しながら各自振り返り。稲作が減反となり蕎麦に産業の基点を移した幌加内町。鉄道模型を写してタイトルは「わ、輪、和」。家の傍に置かれたシャベルカーに注目。生活と農業が近い。空気がきれい。春夏秋冬がはっきりしている。咲いているものと枯れている向日葵の写真(生と死を象徴)。ソバ畑とスキー場を写した「幌加内の夏と冬」。ソバの花を写して「人の傍(ソバ)にいる医師」になりたい。蕎麦屋で待つこと1時間の間に撮った写真。持ち切れずに思わず食べかけてしまった蕎麦の写真。

Significant event analysis。 懇親会で剣道の話で盛り上がったこと。スポーツネタは大事。人との繋がり。地域が魅力を発信することが重要。地域の住民たちが仲がよい。積極的に住民の方と話をすることの大切さ。将来の進路を考える契機になった。病院と行政と大学など多方面の連携が重要。幌加内の住みやすさ。思いっきり子供を遊ばせられる環境。考え方一つで楽しく過ごせる。チーム活動やいろいろな目線の大切さ。ソバに対する取り組み。残りの時間を山本和利が「医療と社会」の講義。

10時からソバ打ち道場でソバ打ち体験。自分たちの打った蕎麦を昼食とした後、現地解散となった。ここに至るまでに縁の下の力持ちとして労をとっていただいた当教室派遣助教の森崎龍郎先生はじめ地元の関係者の方々にこの場を借りて感謝申し上げたい。(山本和利)