札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2013年5月29日水曜日

FLATランチョンセミナー「今なぜ総合診療医か?」

読者の皆さん、はじめまして。4月から札幌医大地域医療総合医学講座に入職しました若林です。どうぞよろしくお願いします。昨年までは江別市立病院総合内科に勤務していました。日本の医療にはジェネラルが必要であると信じ、日々研鑽を積む毎日・・・かどうかはわかりませんが、臨床に研究に教育に、できることを一歩一歩努力しようと思います。
 
さて今年度のFLATランチョンセミナーが今日から始まりました。その報告をします。
参加者は14名。みなさん、貴重な昼休みを使って来ていただきました。

まずは自己紹介。そして今なぜ総合診療医か?というテーマで40分ほどおしゃべりしました。内容は私の医師人生の紹介(故郷三重県で研修し、後期研修から北海道に渡り今に至るまで)と若い学生の皆さんに伝えることの2部構成です。

皆さん真剣でした。やはりこれから自分たちがどうなっていくのか、キャリアの問題にはたいへん興味があるようです。私は日頃から年齢の近い医師のロールモデルをわかりやすく伝えることの重要性を指摘してきました。数年後こうなる、10年たったらこんな医者になるということをぼんやりとでも理解しなければやはり学生や若い研修医は不安を覚えるのではないでしょうか。医局の大切な機能のひとつはそのわかりやすさです。自分の人生を自分自身で切り開かねばならないというのは一見すごく自由に見えて実は非常に不安かつ不自由なことではないかと思います。若干、逆説的ですが・・・。私の生きてきた足跡が少しでも参考になればいいと思います。

また医療への私自身の想い、こうであってほしいという理想についてもお話ししました。自分のための医学ではなく誰かのためにある医療を追及してほしい、そんな想いからのお話でした。我々ジェネラリストは必ず患者さんに近いところに居ると思います。また臨床だけでなく、人を育てる教育なども立派なジェネラリストの仕事です。そういったことを少しでも理解してもらえたらと思いました。

最後の質問でもキャリアについての質問がありました。確かな臨床能力をつけさせてあげたい、そして将来に対する不安を少しでも解消してあげたいと痛切に思いました。

今日は導入的な内容でしたが、これからは総合診療医として持っておくと便利な臨床概論に移りたいと思っています。少しでも総合診療の魅力を伝えていけたらと思います。

参加した学生の皆さん、お疲れ様でした。そして全国の同志の皆さん、ともに頑張りましょう。
(助教 若林崇雄)