札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年8月23日月曜日

8月三水会 (富良野)



 8月21日、今回は土曜日であるがニポラーが研修している富良野協会病院に出向いて三水会が行われた。参加者は、院長、事務長、研修委員長、看護部長、外来婦長、病棟婦長、ナース、初期研修医、旭川医大生等々、計25名。
午前中、外来患者について研修医の指導。突然怒り出すということで外来ナースの評判最悪の患者や発熱・頭痛で髄膜炎疑いの患者さんなど様々。
 会に先立ちニポラーに対する360度評価を院長、副院長、研修委員長、看護部長、外来婦長を入れて行ったが、評判は良好である。小休憩後、三水会に移行した。まず、山本和利が「総合診療とは」というタイトルで1時間講演をした。講演では住民・患者のニーズに医師自身が変容して応答しようとするのが総合医であるということを強調した。しっかりと聴いてもらっているという雰囲気が伝わってきたので一安心。そして、大門伸吾医師が司会進行でカンファランス開始。腰痛あり、骨そしょう症があり、新鮮な圧迫骨折で救急受診した80歳代女性について検討した。嫉妬・被害妄想で家族に愛想を尽かされている。家はごみ屋敷化。精神科で門前払い。市からも見放された。妄想性障害と妄想性人格障害について概説。入院後、出張の精神科医に相談。療養型施設を紹介し受諾。適切な距離を自覚して信頼関係を築くことができた。「患者さんとの適切な距離をどうとったらよいのか?」「背景を重要視するカンファで、興味深かった」等の意見が出された。もう一例、富良野協会病院の高齢男性患者さんの緩和ケア・家族指向性・対応の難しい家族について検討。院長、研修委員長、ナースの方々は積極的に参加してくれた。

終了後、丘陵にある眺めの良いワインハウスでビール・富良野ワインを飲みながらのバーベキュー大会。病院スタッフと懇親を深め、23時帰宅。(山本和利)