2011年1月30日(日)10:30~平成22年度北海道医師会救急医療研修会が札幌グランドホテルで開催されました。帝京大学医学部救急医学講座 坂本哲也教授の講演会「ガイドライン2010について」に参加しました。
ガイドライン2005までの歩み、CoSTR2010へのプロセス、JRC(日本版)ガイドラインについてなどをお話いただきました。講演で教えていただいたことや感想などを交えて以下に報告します。
日常業務として行われる蘇生の重要なポイントは、絶え間なく効果的な胸骨圧迫が行われていることはBLSのみだけでなくALSにおいても成功の条件になること。ALSは複数の救助者が協働して行うものなので、チームの構成員は共通のアルゴリズムを理解し、訓練を積んでいることが望ましく、蘇生の現場ではお互いのコミュニケーションが重要となること。
今回のガイドライン改訂で「教育、実施、チーム」はAHA CPR と ECC のためのガイドライン2010(2010 AHA Guidelines for CPR and ECC)で新しい項として追加されている。
教育と普及の主な変更点について、一次救命処置(BLS)および二次救命処置(ALS)の知識と技術は少なくとも3~6か月経つと、減衰し得ること、技術と知識の維持のために、繰り返しの評価や必要に応じ再訓練を行うことが推奨されており今後、心肺蘇生法普及活動への積極的な参加、BLS、ACLSの更新を行っていこうと思いました。新ガイドラインについて理解を深めることができて、とても有意義でした。(河本一彦)