2月26日、JR水道橋駅近くの会場で「ありがとうフォーラム(医療改革国民会議)」のグランドデザイン作成の準備会に参加した。新千歳空港が雪で飛行機の離陸が遅れたため、開始1時間経ったところから参加した。尾身茂氏が司会で、医療従事者、経済学者、市民等13名の話し合い。
日本の医療を「ありがとうが行き交う医療」にするためにどうしたらよいかを提言する集まりである。既に10数回開かれているという。入室すると何を課題として入れるべきかどうかが議論になっていた。特に国民の経済的負担について記載するかどうかで議論となった。客観的なデータは示してよいのではないか。エビデンスが議論を深めることになる。それを活用できるようにすべきではないか。質と経費とはトレイド・オフである。国民が出した経費に見合う価値のあるものを創成して欲しい。医療者、政治家、国民の三位一体の運動にしたい。国民のほとんどが医療問題を知らないという現実がある。この場では成熟した議論を深めたい。解決策は簡単ではない。初回のフォーラム開催時には、準備会で作成したグランドデザインは公にしない。等意見が飛び交った。
最後に戦略分析家が、今後の戦略について意見を述べられた。もう少し実効性を持たすために戦略が必要である。インセンティブ付けをする、ITを効果的に用いる、等。国民と一緒にやって政治家を動かすためにはどうしたらよいか。政治的な決定プロセスの中に入れてゆく。供給のシステムを変えてもらう。社会保険をうまくできる仕組みを作る。これまでは政治家に一方的に訴えるだけであった。どうやって有効性を持たせるのか。できれば法律改正にもっていきたい、と。
私には、北海道で総合診療を展開することで医療経済的にどのようなインパクトがあるかデータを示すよう宿題がだされた。(山本和利)