札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2011年2月25日金曜日

心肺蘇生術ガイドライン2010

2011年2月24日(木)7:30~PCLSで心肺蘇生術ガイドライン2010についてお話させていただきました。感想などを交えて以下に報告します。

G2005→G2010の主な変更点は、質の高い CPR の重要性 (G2005 から引き続き強調) 、圧迫のテンポを 100 回/分以上とする(「約」100 回/分から変更) 成人に対する圧迫の深さは5 cm以上、圧迫を行うたびに胸壁が完全にもとに戻るまで待つ、胸骨圧迫の中断を最小限にする、過剰な換気を避けることが挙げられます。そして最も強調したいことはA-B-C(気道,呼吸,胸骨圧迫)から C-A-B (胸骨圧迫,気道,呼吸)に変更している点です。

理由としては心停止を発症するのは大部分が成人であり、最も高い生存率を示す心停止例は、患者の年齢を問わず、心停止を目撃され、初期リズムが心室細動(ventricular fibrillation,VF)または無脈性心室頻拍(ventricular tachycardia,VT)の心停止例であるからです。あえぎ呼吸、死戦期呼吸は聞くよりも一度、見ると二度と忘れません。

久慈ウツタイン研究についても皆さんに少し紹介することができました。今後、新ガイドライン2010について、今よりもっと理解を深め、そしてもっと上手に伝えられるように頑張りたいと思います。(河本一彦)