『ナノハイプ狂騒(上)(下)』(デイヴィッド・M・ベルーベ著、みすず書房、2010年)を読んでみた。本書は、ナノテクノロジーの狂騒を批判し、その関係者の事情を記述している。
第1章は、ナノテクノロジーに光をあてたファインマンと『創造する機械』を著したドレクスラーについて書かれている。生物学的に合成されたナノロボットが米国を混乱に陥れるマイクル・クライトンの『プレイ』は二流な作品とこき下ろしている。
上下巻に亘ってナノテクノロジーの狂騒が書かれているので、コンピュータ等に興味がある人には参考になるかもしれない。私には内容が細かすぎて最後は斜め読みになってしまった。(山本和利)