『100,000年後の安全』(マイケル・マドセン監督:デンマーク 2010年)という映画を観た。
福島第一原発の事故後、関心が高まり日本でも緊急上映となった。放射性廃棄物の埋蔵をめぐって、未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリーである。
フィンランドのオルキルオトでは世界初の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の建設が決定し、工事が始まっている。既に建設が始まっている施設に潜入し、原子力の専門家に未来の安全性について問いかけている。
一番の焦点は、十万年後の人類に、その地域で暮らす人たちに危険性を健康できる方法があるのかどうかである。
「この施設は人が誤って侵入しないかぎり安全である」という現代科学に信頼性を置いてシナリオが進行していくが、強大な地殻変動等で、この施設が崩壊する危険性はないのだろうか。我々の生き方を問いかける映画である。(山本和利)