5月27日、札幌と旭川地区出身である旭川医大2年生7名が当教室を訪れた。旭川医大の早期体験実習の授業の一貫として、地域医療に関するインタービューを受けた。全員が黒のスーツ(男性はネクタイ着用)という就職活動を思わせるようなきちんとした身なりで現れた。事前にアポイントもあり、FAXでインタービュー内容も事前に知らせてくれており、教官からの指導がしっかりしていることが伺われた。「地域の現場を見てこよう」という主題で、総合診療科や総合内科を持つ札幌市内の病院や道庁にもインタービューに行くそうだ。私は「総合診療とは何か」「札幌の地域医療はどうなっているのか」について訊かれた。
「総合診療とはまずはどんな訴えであっても診る覚悟で臨み、患者背景を重要視しながら、様々なリソースと連携して問題解決に向かう診療である」と答えた。また地域医療を崩壊させないためには「個々の医師が2割の時間を公共のために提供する覚悟としっかりとした国策(総合医の比率を増やす等)」が重要であることを強調した。予定の時間はあっという間に過ぎてしまった。最後に参加者全員で記念写真を撮って散会となったが、その写真の利用許可書にサインを求められその徹底ぶりに驚きもした。
訪れた学生さんの目はキラキラと輝いており、私の話を真剣に聞き入っているのがヒシヒシと伝わってきた。いつまでの今の眼の輝きを忘れないで欲しい。(山本和利)