
PSAを測定すると、余分にお金はかかるけれども、きっと患者さんにメリットがあるのだろうと思って測定している医師が多いと思う。
本論文はプライマリケア設定における、PAS測定の意義を問うた論文である(泌尿器科外来にはこの論文は当てはまらない)。

結論は、PSAを健診に導入することで前立腺がんを診断される患者さんは千人毎で20名増加するが、全死亡率でみるとスクリーニングしなかった群とで有意な差はないということである。(75歳以下の男性に導入すると前立腺がんによる死亡は減るが、その効果はNNT:723である)
検診項目にPSAを入れるべきかどうかという話がでたときには、経費や効果の点からも控えた方がよいということになろう。(山本和利)