12月21日、13:30-15:00、札幌医科大学の1年生を対象に行った「地域密着型離島実習」の報告会を拝聴した。発表担当のそれぞれのグループ全員が登壇し発表し、その後に質問に答える形式をとった。
■地域包括診療センター
・高齢者にとって介護サービスと医療との架け橋になる人が不可欠。
・日常生活の相談役
■老人保健施設
・みんなにこやか仲よし家族
・集団体操、ストレッチ。
・実習を通じての学部間の「つながり」を強調。学部間の壁がなくなった。
■鴛泊診療所
・天候によって患者数が変動する。産業と密接な関係がある。
・住民のニーズにあった医療を提供している。
■利尻島国保中央病院
・申し送り見学、病棟見学で患者さんから聴きとり、内科外来見学、看護師不足を痛感、内視鏡見学、放射線検査室見学:「患者さんとの距離が近い」
・講演:離島医療に必要な6つのこと。「地域を見る」「出向く」「頑張っている人を知る」「資源を探す」「話を聞く」「地域を愛する」
■施設「やすらぎ」、「希望」「ほのぼの荘」「秀峯園」
・お互いに助け合って生活している
・癒しの空間であった。
・コミュニケーション能力の必要性を感じた。
■Photovoice(写真に声をつけて)を報告
・利尻富士の写真「自然の雄大さ」、利尻の海と山、差し入れられたアワビ、ウニ丼と舟の写真。七夕にかかれた願い事「島はこのままで」、初めて感じた生命の発生、昼食風景「何でこんなに美味しいのだろう」。かもめの写真「出会い」「ついてきな!」「昆布の並ぶ海」、博物館での患者さんの写真「昔を思い出して」、「衰え知らずの95歳」、オタトマリ沼、姫沼の写真、夕日の写真。
途中、利尻在住の高橋先生が「オオセグロカモメ」と「ウミネコ」の区別の仕方を教えてくれた。山田先生から「コウモリ観察」もしたと報告あり。
それぞれのグループが一つのテーマを選び、熱い思いを込めて、10分間のナラティブにして心に浸みるような発表をしてくれた。この気持ちをあと5年間持ち続けて素晴らしい医師に、ナースに、理学療法士に、作業療法士になって欲しい!(山本和利)