札幌医科大学 地域医療総合医学講座

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地域医療総合医学講座のブログです。 「地域こそが最先端!!」をキーワードに北海道の地域医療と医学教育を柱に日々取り組んでいます。

2010年12月21日火曜日

和歌山県立医大での講義

12月20日、和歌山県立医科大学の4年生に「地域医療の現状と取り組み」の講義を行った。今回がはじめて3年目である。

映画の話を導入に「合成の誤謬」の話をした。医療界においても医師それぞれが自分自身の眼の届く範囲で一生懸命やっていても、総和として地域医療がうまくゆかないことに結びつけて話した。

次に実際に出会った患者さんの例を挙げながら、現実の医療の現場は混沌として、単純化できず一筋縄ではゆかないことを話した。

最後に、札幌医大の4年生にも話した地域医療再生の5つの作業仮説を述べた。(札幌医科大学地域医療総合医学講座の講義を参照)

学生の感想文を読むと、私としては医師の能力一般のつもりで話したものが、総合診療医の話として捉えられているようだ。疲れているのか昼食直後のためか、机に顔を伏せている学生が多かった。1/3の学生には私の講義が医療のあり方や地域医療について再考する切っ掛けになってくれたようだ。2年前の学生に比較し、反応に勢いが感じられないのがやや寂しい。座学で学生に医療の現場感覚を伝えるのは難しい!その一方で、現場での教育はうまくいっている。和歌山医大と札幌医大の研修医の地域医療交換プログラムは、研修医に好評であり、今後も継続しそうである。(山本和利)