札幌医科大学 地域医療総合医学講座
2010年7月7日水曜日
黒松内サイトウオッチ
7月6日、ニポポプログラムの研修医である齊藤暁子先生の研修状況の視察に山本和利、日光ゆかりの2名で黒松内に出かけた。札幌駅から特急に乗って約2時間で長万部駅に着き、そこからタクシーで約30分。この移動時間を使って『「患者中心の医療」という言説』を読破。途中パークゴルフ大会が開催されていた。ブナ林で有名な黒松内だけあって自然に恵まれた空気の美味しいところである。
午前中、先生の診察を見学しながら問題点を探った。診療録などはまだ電子化されておらず、昔ながらの紙カルテを使っている。とは言え、齊藤先生が来てから指示票などを改善することでミスの軽減に貢献したという。病院食のカレーを昼食として摂りながら齊藤先生と話し合いをし、その後事務長さんと看護師長さんに入ってもらい360度評価を行った。患者背景を考慮して行動するようになり、地元の人たちと接する中で成長したという評価をいただいた。スタッフとの話し合いを十分に持ち、在宅の看とりでチーム医療をやることができた。患者さんからの評判もよく、小児や若い患者さんの受診が増えた、等々、評判はよい。
午後は往診に連れて行ってもらった。酪農家を訪問。草の匂いがして緑の繁る中をゆく。牛の鳴き声が聞こえてくる。子牛が一頭庭先に繋がれている(親牛に押しつぶされないための保護だそうだ)。家に入り込んで見学。ところ狭しと牛の品評会の表彰状が飾られている。牛を中心に生活が回っていることが推測された。帰りの時間の関係で往診の途中で失礼する。
齊藤先生、1年間の産休に入るということですが、子育てをしながらの研修、お疲れ様でした。温かい目で見守ってくださった職員、住民の方々、ありがとうございました。(山本和利)