日本内科学会総会・講演会で広島大学の田妻進先生の講演を拝聴した。
日本人の胆石保有率は1-3%で、加齢と伴に上昇する。胆嚢ポリープは5%程度。
コレステロール胆石が60%をしめる。起こりやすさ;5F”(fair, fat, female,
forty, and fertile)が有名。
診断と治療
エコー、CT,MRCP、ERCP, EUS等がある。
症状の有無による対応。
無症状では経過観察でよい、有症状化は2-4%/年である。
有症状では胆摘を勧める、20万件/年(日本)行われている。
コレステロール結石は、経口溶解療法がよい。これはエコーをしないでCTで診断しようととすると見逃すので要注意である。
総胆管結石は積極的に行う。
肝内結石のうち、胆管手術例が2/3である。バルーン内視鏡が行われつつある。半数が内科治療でよい。重症度により、対応を変える必要がある。肝内胆管がんが2%に発生。利胆剤はこれを減らす。
胆石の死亡率の第1位は糖尿病、第二位は心血管疾患であり、胆嚢癌が増えるというエビデンスはないようだ。(山本和利)