本日のテーマは佐久総合病院の若月俊一と厚岸町立病院の五十嵐正紘であった。両先生とも、地域医療の普及に尽力された先生で、総合診療科でコーディネートしている医学史の最後を飾るにふさわしいテーマであった。
学生の発表はこれまでの発表のいいところを吸収しつつも、独自に考えた新しい方法を取り入れたものもあり、大変わかり易い良い発表であった。
1)ストーリーを明確に
2)発表のための原稿は読むな
3)スライドには文章ではなく魅力的なタイトルを
4)魔法の3のルールを活用せよ
についてはしっかりと守って発表を行なっていた。
テーマには、資料があふれんばかりにある超有名人から、著書が1冊もないようなマイナーな人まで様々であったが、発表内容はその差を感じさせない、質のとれた発表ばかりであった。
発表終了後に自分の班の発表に対するフィードバック(出席票)を見に来る学生が例年になく多かった。かれらは、「どこが良かったか?どこが改善の余地があるのか?」をしっかりと吸収しようとしていた。今後へ大いに期待させるものである。
彼らは発表の準備をするに当たり、初めての班員どうしで仕事を分担しながらひとつの作品を仕上げていく過程で『どうしたらそれぞれの人のいい所を引き出していけるだろうか」といったことを意識したであろう。その『いいところを引き出して」というのがまさに『ファシリテート』なのである。
来年度はさらなるバージョンアップを図りたい。
(助教 松浦武志)