『勝負師と冒険家』(羽生善治、白石康次郎著、東洋経済新報社、2010年)を読んでみた。
将棋の天才と海洋冒険家の対談である。
以下に参考になる言葉を抜き書きする。
現在の若者達は、「夢を語るにも、余計な情報に振り回されている。自分がそこにない。」そうだ。自分を信じて一つのことに邁進することを勧めている。
「連敗中の相手ほど侮るべからず」「真剣勝負の感覚は『見切り』の感覚が大切。これは本当に真剣勝負の場でしか維持できない。」現場を離れると感覚が鈍くなるということか。
「負けない手を選んでいては絶対に勝てない。最後には踏み込んで勝負に出る。」
「いま持っている力を温存せずに早く使え。」確かに、知り得た知識は、講演やブログで早く公開しよう。
「夢に懸ける情熱は必ず相手に伝わる」それを持ち続けることが大変なのであるが・・・。
「近づいている運に気づく。師匠は反面教師でもある。あえてトレーニングを課す時代になった。」
「別の世界から学ぶことのほうが多い。」そう思って私も努力しているが、一歩間違えると雑学の蓄積になりかねない。
「目先のことを一回否定してみる。」「決して自分を裏切らない。苦しいことでも逃げないで受け入れる。」「自分で変化を求めてゆく。」
超一流の人にはそれ相応の覚悟が備わっていることがよく分かった。キーワードは「覚悟」。(山本和利)