第47回日本糖尿病学会北海道地方海で市立札幌病院の 和田典男先生の講演を拝聴した。
潜在性甲状腺機能低下症と糖尿病慢性合併症
脂質代謝の異常が問題とされたていた。
潜在性甲状腺機能低下症(TSH>4)が糖尿病慢性合併症のリスクとなる。
アジアではよく見られる。
腎症(微量アルブミン)のリスクはオッズ4.0
日本:オッズ3.5、網膜症も多い(ただし罹患年数、年齢に差がある)
ホルモンを補充したらよくなるか。糖尿病群だけではないが、腎保護作用がありそうだ。(ランダム化されていない)
抗TPO抗体による腎症の進行オッズ:6.0
推奨:糖尿病患者には甲状腺機能のスクリーニングすることを勧める。低下には補充が進められる。
原発性アルドステロン症
糖尿病患者の高血圧からPAの頻度:11%前後。ARBを内服していてもホルモンスクリーニング影響は少ない(偽陰性がやや増える)。
推奨:レニンとアルドステロンの測定を勧める。
糖尿病における潜在性クッシング症候群
頻度:1-3%
デキサメサゾン1mg抑制試験(日本は0.5mg)で診断、疑い例に終わっていることが多い。
推奨:一般医ではスクリーニングは推奨できない。
(山本和利)