7月20日、日本内科学会第51回生涯教育講演会が行われた。
近畿大学 松村到先生
■慢性骨髄性白血症(CML)
CMLは造血細胞レベルの細胞に、染色体転座が起こり、フィラデルフィア染色体上に形成された融合遺伝子が恒常的に活性型チロシンキナーゼとして、過剰な生存・増殖をもたらすことで発症する。
現在、治療はチロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブである。5年生存率は89%である。
第二世代のニロチニブ、ダサニチブが開発され、有効性はイマチニブを上回っている。しかし、これらの薬剤はCML細胞を死滅させないことから、一生涯継続する必要がある。年間薬価は700万円である。とは言え、イマチニブ中止5年時点で約40%の症例が寛解を得ている。