2月14日、チョコレートがあちこちで行き来する中、医療面接の導入の講義を行った。
授業の最初に、職業人としての心得を話した。プロフェッション(専門職)として、利他主義、社会・人類に対してのミッションを持って業務を遂行すべきこと、を強調した。この心構えに加えて、患者さんに奉仕するのだという気概、患者さんから教えてもらうのだという感謝の気持ちを忘れないことを話した。
臨床入門コースのオリエンテーションをした後、津田司先生監修のビデオテープで医療面接について解説をしながら授業を進めた。このビデオには故田坂先生が医師役で出演している。
ポイントは
・身だしなみ、言葉づかい、礼儀
・医療面接の目的、意義
1. 患者と良好な関係を構築する
2. 患者から情報を収集する
3. 患者への働きかけ(治療・教育)
・面接の手順と把握すべき情報
はじめはOpen-ended questionを用いること、その後にClosed questionに移ること。
・基本的コミュニケーション技法
1. 導入
2. 主訴の把握
3. 共感
4. 説明モデルを知る
5. 不足分を直接質問法で補う
6. 既往歴・家族歴・患者背景を聞く
7. 要約と診察への導入
8. 患者教育・治療への動機付け
今回は、特に面接のはじめにOpen-ended questionを使うことを強調し、その後にピンポイントでClosed questionに移ることをしつこく伝えた。そして、既往歴、家族歴、患者背景(家族、職場、アルコール、たばこ、薬剤)を訊き、患者の説明モデル、要約、聞き漏らしの順で訊くことを述べた。
最後に二人一組になって簡単なシナリオを用いて医師役・患者役のロールプレイをおこなってもらったが、実際に実践してみると難しいということを参加した学生達は実感したようだ。(山本和利)