読者の関心を引く物語は「英雄の旅」(キャンベル)の3要素が含まれる。
1.
呼びかけとともに始まる出立
2.
イニシエーション「試練の道」
3.
帰還
患者は次の「3つの物語」のいずれかを持つ。(アーサー・フランク)。
u 回復の物語
u 混沌の物語
u 探求の物語
医療者の役目は、患者の語る「混沌の物語」を治癒に向かう「探求の物語」に変えることにある。
医師に求められる専門性
u 進歩しつつある科学的な専門的知識を持つと同時に、患者の言葉に耳を傾け、病いという試練を可能な限り理解し、患者の語る病いのナラティブの意味づけを尊重し、目にしたことに心を動かされて患者のために行動できるようになること。
物語が扱うのは
u 体験であって、主張ではない。
u 物語の知は、各人が、他人に降りかかってきた特定の出来事を、個別の意味ある状況として理解できるようにする。
u 物語の知を使うことで、他人の苦境を理解できるようになる。
インタビューのポイント
u インタビューの仕かたは、自由面接法(開いた質問)を用いる。
u 語り手の話しやすいところからはじめ、自然の流れのなかで、相づちを打ったりしながら、聞きたいことに関心を示していく (無知の姿勢)。
以上を参考にして、9月末に行われる実習においては、住民の方の生き様を「英雄の旅の3要素」にまとめてほしい。(山本和利)