留寿都到着後、各班に分かれて学習計画による自己学習開始。
夕刻、大泉先生の講演、三線の演奏。
翌朝、糸谷先生の講演。
夜はノンアルコールで懇親会。
学生発表の内容
1班「地域で働くとはどういうことか」
来る前のイメージは遊園地が主。村でさびれている、田舎で不便。実際は、建物がきれい、自然が多い、意外に便利で住みやすそう、ご飯がうまい。
<町の人の観点>
・腰痛がひどくて通院、買い物がつらい。医師は多さしいが、休診日の発病が心配。
・生活はしやすい。買い物には困らない。休診日に対応してくれた。
<役場の観点>
・医療に満足している。
・休日対応もできている。
・施設をバリアフリー化したい。
<医療者の観点>
・やりたいことができている。住民は受け身的。
・自然豊かで夏は過ごしやすい。
・住民のニーズを知りたい。
・人口を減らさない施策を希望。
<感想>
・地域を理解して医療に携わるのが大事。
2班「留寿都を通じての地域の医師像」
・札幌からそう遠くない。1871人。農業、じゃがいも。ルスツ豚、「道が山の麓にある」、デイサービス。住民との会話を寸劇で表現。
役場調査:12歳以下の医療費は無料。農業従事:30%。
医師から見た留寿都:一か所で一次医療を担う。診療所内部を紹介。外来診察、午後、訪問診療、予防接種。患者平均35人。院内処方。救急車がすぐに来ない。出産は地地域で行う、薬剤師がいない。地域医療志向の医師が2名。専門家になるよりジェネラリスト志望。ワークシェアをして様々な地域(被災地)を支援している。
<感想>
・不便さを受け入れて生活していることが新鮮であった。
・ワークシェアをする診療所の実態を知り驚いた。
・行動力のある医師を目の当たりに見て、感銘深い。
3班「産業と医療の関係性」
観光と農業の町。診療所よりもリゾートの方が古い(一度倒産)。
村人のイメージ:リゾート。リゾートから医療への経済波及効果は不明。税収は25億円、リゾートから5億円。若者、外国人患者が増えたが、大きな経済的恩恵は受けていない。
診療所の特徴:子供が多い。診療所の存在が重要。
<感想>留寿都村は大丈夫か?町おこし的な企画がない。離島などに比較して住民は比較的満足している。「地域医療」という言葉からの囚われが消えた。
4班「医師数は足りているのか?」少ないが苦情はなし。医師2名で心強い。デイケア、デイサービスは近隣で、高齢者、農家に保健師を派遣。新生児の家庭に離乳食教室。
「医療への満足度は?」ホームドクター的、病院が限られているのが不満。冬の通院が大変。
「恵まれているのではないか?」後志は人口10万人あたり、7番目。札幌まで75km。アクセスはよい。コンパクトな70%が集中した住宅地。
<感想>住宅地の集中で住民のつながりがある。医師と患者とのつながりがる。都市にアクセスがよい。キーワードは繋がり。成功している農家が多く、「安心して生活できる基盤」があれば大丈夫であろう。
<全体の感想>
・先輩たちがいて、1年生が積極的にかかわり、屋根瓦形式が有効であった。
・地元の医師からは、地元の声が聞くことができてよかった。5年前来てくれた1期生2名が来てくれてうれしかった。
・地域や人を知ろうという視点が素晴らしかった。
・若い人がどろどろと来てくれると町に活気が出る。
(山本和利)